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稲わらを使った踏み込み温床作り

焙炉(ほいろ)

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稲わらを使った踏み込み温床作り

相原農場では、落ち葉を踏み込んで作った堆肥が発酵するときの熱(発酵熱)を、苗床の温床として利用しています。
この温床は、稲わらを利用して作ります。
稲わらをしっかりと編み込んで作るこの方法は、簡単にでき、しかも丈夫で長持ちします。

踏み込み温床
踏み込み温床

堆肥が発酵する熱を利用します。

苗床用の枠に稲わらを編み込んであるので、しっかりとした造り。父から受け継いだ方法です。
踏み込み温床
 

野外でも大活躍。2年間使い、新たに編み直します。使っていた稲わらは肥料になります。

 

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ほいろ

「ほいろ」とは、今ではあまり聞かない言葉ですね。
農家は主に口伝なので、「ほいろ」といっていましたが、字は分かりませんでした。漢字で書くと「焙炉」だそうです。
お茶を焙煎するための炉ということです。これを使ってお茶をつくっていました。

40年程前のものです。
この地域では普通に各農家にありました。5月頃に各農家が一家総出で庭に植えてあるお茶の木からお茶を作ったそうです。
出来たお茶は、それはそれは香りが良く、美味しく、何処の名産のお茶にも負けないほどだったそうです。
また、何度お湯を足しても味がしっかりと出たのだそうです。
朝に入れたお茶は昼まで使い、3時に入れたお茶は夜まで十分に使えたそうです。
会合などにでて、市販のお茶を入れた際に、1・2度入れただけですぐに茶葉を替えるのでびっくりしたと母が言っていました。

(写真はクリックすると大きくなります。)
焙炉 焙炉
1.この、お風呂のようなものが焙炉です。木の枠と、土壁で作られています。 2.この中で炭を燃やします。
焙炉 焙炉
3.そして、その上に写真のような鉄板を乗せます。この鉄板には全体に和紙を貼ります。その上にその日に摘み取り、蒸籠(せいろ)で軽く蒸かしたお茶葉を載せ、周りから数人で、素手で揉むようにかき混ぜます。完全に乾燥してできあがるのには、二時間ほどかかります。 4.お茶の葉を摘む、蒸かす、焙炉の上で乾燥させる、この一連の作業はその日一日でやってしまわなければいけません。そうして、その日に一家の一年分のお茶を作ってしまうのです。
焙炉 5.空気穴です。火加減がとても難しかったそうです。

両親の願いは、この焙炉を外に引き出し、これを使ってもう一度お茶をつくることだそうです。
戸板 話は違いますが、私のご先祖様は記録を付けるのが趣味だったとのことです。納屋の板戸まで墨で色々な記録を書き付けてあります。かなりの達筆です。昔の人はすごいですね。
また、墨の保存性もすごいですね。今でもしっかりと読めるのですからびっくりします。

 

 

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