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Kawana Satoyama Ranger tai

Work 2006/5/28 報告


Workの写真は Work Photo Gallery から

谷戸の畑に新たなコーナー完成!

いや〜本当に久々の報告です (>_<)

谷戸の活動は傍目から見るとただただ遊んでいるだけの様ですが・・
実は自然を守ってもらうきっかけ作りのためにみんなにその楽しさ、素晴らしさを発信する事が目的・・・・
って、まぁ正直楽しい!んですがね。

さて、そんな楽しい谷戸の活動「ワーク」
その中の一つである「ビオトープ見本園化計画」

このビオトープ計画に基づき、谷戸の畑に新たな名所、じゃなくて新たなコーナー(環境要素)が加わりました!

谷戸に必要なのは田んぼです

川名緑地での手入れボランティアの活動自粛が続く中、
川名緑地、特に清水谷戸周辺は急激に陸地化し、水田のような環境が全くと言って良いほどその姿を消してしまいました。

そうするとダメージを受ける代表にニホンアカガエルがいます。
幸いなんとか今年は産卵数もそこそこだったようですが、来年には産卵出来る環境がもっともっと減っているかも知れません。
そこでレンジャー隊では窮余の策として、我らが畑に田んぼを作ることにしたのです。

実は昨年もう少し畑の奥に作ってみたのですが、水がうまく溜まらず田んぼではなく窪地を作った感じになってしまいました。
失敗の始まりはなんと言っても完全に水が溜まる状態になる前に稲を植えたこと。
このためにその後水田をかきまわずことが出来ず、水を溜めるだけのシルト層が出来なかったのです。
その後小さな池を作ってみてはしゃいだところこれが見事に水が溜まったのです。

そうです、違いと言えば水を溜めたときにひたすらはしゃいで足でふみふみしたことです。良く踏み込んだりこね回すことによりシルト層の元となるシルト、つまり微少な土が大量に出来たわけです。この大量のシルトのおかげで水漏れ場所にシルトが流れ込みついにはせき止めてしまうということなのです。
つまり、水を張ったらひたすら踏み込んだり長靴の底を横に滑らせたりすれば良いわけです。
これがつまり代掻きですね。
昔から田んぼだった場所はもうシルト層があるから代掻きは平らにして畦の修復をすることだけれど、畑のような場所から田んぼにするための代掻きはひたすら細かい土を作ることに専念しなければならないわけです。
これなら私たちにも出来るってもんです。

そんなこんなで田んぼと呼べるものを作れる自信がついたこの冬。
早速田んぼに再チャレンジです。

どうせなら日当たりの良い場所の方が稲の生育も良いわけですから、場所についても初めからやり直しちゃおうということにしました。

その田んぼ、前回ワーク時にある程度の形を作り終え、水も張ってみてふみふみしてみたのです。ある程度効果が見られ、一部ではありますが長い間水が残ったままになりました。アカガエルの産卵の時期には「もしや」とおもいましたが、これは見事に外れ。急に出来た水たまりにニホンアカガエルはやってきません。自分が生活していた時期に水があって、冬眠する前にも水があってこそ産卵にやってくるのでしょう。

なんて「楽勝」と思っていたら、谷戸探検で子どもたちが鍬とかで底面をガシガシやったので(やらせたのは私たちですから文句は言えませんね)見事水が抜けてしまいまいた。気がつけば今回のワーク時には無惨な地割れが残るのみとなりました。ゲヘ。

というわけで、今回は大人数でふみふみガシガシ、水がばがば(って井戸はすぐ水がかれるし、小さな池の水を使ったりと苦労はつきません)で、一気に水の抜けない田んぼを作り上げました。
これははっきり言って凄い事です。秀吉の一野城みたいなものです。

翌3月25日に点検にいってみましたが、水の状態はグッド!
なにせ幸運なことに雨が降ってくれましたからね。

田んぼを確実に作る方法(^0^)/

とまあ、いろいろ書きましたが、私たちレンジャー隊の得意な分野は肉体労働のうちでも本当に自らの肉体を酷使して行う方面が特に得意とすることろ。

まぁ、誰呼ぶともなく「泥レス」なんて言われていますが・・・

この伝統はレンジャー隊と名乗る前からですからそうとう昔からなのです。
水を見ると身体を投げ出したくなるDNAがながれているんでしょうね、きっと。
「戦闘機のパイロットは身体にガソリンが流れている」なんていわれているらしいですが私たちだって「レンジャー隊の身体には泥水が流れているんだぞ〜!!どうだ!」
って声高らかに叫んじゃうんであります。

っていうか、なんかすぐ詰まりそう・・

そんなレンジャー隊の前に久々に現れた水環境。
それも苦労の甲斐あってシルトが十分とけ込んだミルクチョコレート色の実においしそうな水。
こうなればもう誰も止めることは出来ません。
身体がミルクチョコレートを欲してしまうのでしょう。
「身体に取り込ませてくれ〜!!」ってね。

とりあえずお昼ご飯まではガマンできました。

午後のワーク作業再開ととともに始めた田んぼへの土投げ込み(シルトをより多く作るための材料です)時に誰かの顔に「プツン」と泥が飛んだものですからもういけません。スイッチが入ってしまいました。
後は泥人形が出来上がるまで待つしかありません・・・(^^;)

途中大粒の雨が降り出しても終わりません。
水泳みたいなもので、もう濡れている場合には雨は全く無視されます(^^;)

・・・・・・

ってなことで本当に身体を張っての代掻きが修了したときには、本当に見事なまでのヌルヌル底。あんなにぼつぼつしていた土も見事にシルトになっていました。
恐るべし人間代掻き。
恐るべしレンジャー隊。

あ、どこかの団体さんで、「田んぼにしたいんだけど・・」
という希望があればいつでも(春から秋口くらいが最高ですが)声を掛けてくださいね。人間代掻き機出張しますよ〜。
そうそう、代掻き作業終了後に身体を洗えると嬉しいところです。
あの状態のままで電車に乗ろうとしても拒否されますからね。さすがに。


てなことで、谷戸の畑にもう一つの環境要素「田んぼ」が本当に完成したようです。

来年の2月にはニホンアカガエルの産卵が見られることを夢見て、そして今年の春先にはシュレーゲルアオガエル(畦に卵を産んでくれます)やニホンアマガエルに利用してもらえるように、稲を植えて日陰を作り、虫たちの生息域となってくれる事を祈りたいと思います。

そのためにも、4月には再度徹底的な代掻きと畦の補強(シルト壁の補強です)を行いたいと思います。

「レンジャー隊行きます!」


ワークデータ:

参加者:29名
内容: 田んぼ作り、堆肥の切り返し、耕耘の後ジャガイモ・里芋定植。


生き物データ:

アオゲラ、シジュウカラ、ウグイス、スズメ、ハシブトガラス、とび、

生きものデータ(3月25日田んぼ確認時):

アオゲラ、カケス、シジュウカラ、ツグミ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、トビ、カワセミ、ウグイス、


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